関数
関数 は、プログラムの可読性・再利用性を高めるために、ひとまとまりの処理を記述する方法です。
これまでも、Processing 言語が提供する関数を利用してプログラムを書いてきました。
println
やprint
などのコンソール表示関数や background
、rect
などの描画関数、sqrt
や sin
などの計算関数など様々な関数がありました。
引数と戻り値
関数が受け取るパラメータを 引数 、関数が返す値を 戻り値(返り値) と呼びます。
数学で という関数があるとしましょう。
ここで f
は、x
を引数として受け取って y
を戻り値として返す関数であると見なすことができます。
f
は x
の値を受け取って、何らかの処理をした結果として y
を返します。
プログラミング言語における関数は、引数・戻り値のどちらかあるいは両方がない場合もあります。
例えば println
や rect
関数は、コンソールや画面に表示を行う処理であり、その結果は必要ないので戻り値がありません。
また、millis
関数は、プログラム実行からの経過時間を返す関数なので、戻り値が必要ありません。
noLoop
のように引数と戻り値の両方がない関数もあります。
関数には、引数の有無と戻り値の有無で 4 パターンがあります。 Processing 言語が提供する関数でそれぞれのパターンの例は以下の表のようになります。
引数なし | 引数あり | |
---|---|---|
戻り値なし | noLoop() noFill() |
println(message) rect(x, y, w, h) |
戻り値あり | randomGaussian() millis() |
sqrt(x) sin(x) |
関数の呼び出し
関数に引数を渡し、その中身の処理を実行し、結果を受け取ることを関数の 呼び出し と呼びます。
関数の呼び出しの基本的な書き方は 関数名(引数1, 引数2, ..., 引数n)
のようになります。
引数の個数は関数の定義によって異なります。
print(1 + 2 * 3); // 戻り値のない関数の呼び出し
float y = atan2(100, 50); // 関数呼び出しの結果の変数yに格納